はじまりの種が芽吹きを待つ冬の東北。人々の熱気を全編レポートでお伝えします。【東北まぐ!】
2012/02/11 発行 ※画像が表示されない方はこちらからご覧下さい | 配信中止はこちらから |

釡石で出会った料理人は、ぽっかりと空いた心の穴を、お客さんの笑顔で埋めると誓い、店の再開を決めたと話してくれました。住む家や大切な人をなくし、途方に暮れた人々が空を見上げた、あの日の東北。彼らは立ち止まることなく、光のさす方向へ一歩づつ歩んでいます。すこし元気をとり戻した東北で、おいしいものを食べ、ともに笑ってみませんか。皆様が東北へ足を運ぶきっかけとなることを願って、東北まぐ第7号をお届けします。
釡石をラジオで復興へ
ラジオは人の心に近いメディアです。広範囲ではなく、一人ひとりに問いかけ、確かな情報と安心を与えるものです。震災では、防災情報を伝える「災害FM」が様々な役割を果たしました。余震の情報、仮設住宅の情報などのライフラインを伝えました。東北全体に広がっていて、ラジオというメディアの良さが再認識されました。 |
![]() 釡石やっぺしFM放送中の様子 |
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~奇跡の牡蠣を訪ねて~
「あの大津波に耐えて、生き残ったカキがいるんですよ。」店長の佐々木隆さんは、今朝採れたという大きなカキを手に、満面の笑みで迎えてくれました。 |
![]() 「こんなに大きいんですよ!」と隣町から来たお2人 ![]() 正午には、4卓の鉄板がすべて満席に ![]() お店を盛り上げる店長の佐々木さんと地元のお母さん
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おおふなと夢商店街 ![]() ブティックすみれ 鈴木さん親子
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今、被災にあった各地で「復興商店街」が続々と作られています。津波の被害にあった商店が集結し、仮設店舗で商店街を新たに作る試みです。今回は、岩手県大船渡市「おおふなと夢商店街」におじゃましました。洋品店、書店、スポーツ用品店、鮮魚店、理容店、ラーメン店、焼き鳥店などなど、生活のすべてはここで全て揃う事が出来ます。仮設とはいえども、歩道はウッドデッキになっていて、アウトレットモールのような趣があります。今回は「ブティックすみれ」の鈴木隆也さんとお母様にお話をお伺いしました。 震災後、別地区でお店は再開していたのですが、再びこの大船渡駅前に戻りました。オープニングイベントは大賑わい。開店以来、人が集い、離れ離れになった人の再会の場という役割も果たしているのだとか。震災以降は動きやすいパンツが売れるそうで、スカートはなかなか売れないのだそうです。それでも大船渡の皆さん、徐々にオシャレをして、震災前の心に戻りつつあるといいます。「1日も早く、スカートをはいて街に出れるようになりたいとみんな思ってます」と鈴木店長は語ります。仮設商店街はおよそ2年間という期限があるらしく、その後はこの町に再びお店が建つ予定です。鈴木さんは「ぜひ地元でお買い物をしましょう。それが商店街、地域の復興につながります」といいます。一番の幸せはお買いもの。今、少しづつですが、その日常の笑顔が戻りつつあります。 |
~教育の現場から・
がれきに覆われていた大槌の街は、冬を迎え一面の雪原に様変わりしていました。震災から10ヶ月を経たいま、消失した市街にはひと気のない静かな空間が広がっています。山裾の神社の境内に、暖かい橙色の光が漏れる場所がありました。上町ふれあいセンターの扉を開けると、「こんにちはー!!」とたくさんの中学生の明るい声がた聞こえてきました。 |
![]() 今期は3クラスに分かれて、受験勉強に励みます ![]() 「臨学舎」横の鳥居は、震災の火災で柱が焼け焦げていた ![]() 「ここに来て、勉強の仕方が変わった」と丹野君
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![]() 再開の理由は「残された者の使命だから」と福地さん ![]() 20畳の小さな店舗で、食卓の全てがそろう |
昨夜の雪が降り積もり、辺り一面が真っ白になった日曜日の朝。プレハブの仮設店舗で営業する生花と野菜の店「福地フラワー」には、午前中にも関わらずお客があふれていました。春菊をかごに入れたお母さんに「今晩は何にするの?」と店主の福地和久さん(69)が問いかけます。「鍋にしようかしら」という答えに「じゃあ、豆腐と糸こんにゃくもいるべ」と具材を一緒に考えます。 35年前に釡石の大渡で生花店としてスタートした福地フラワーは、津波で店舗を流されましたが、昨年11月に仮設店舗で営業を再開しました。20畳足らずの小さな店舗ですが、「新鮮な野菜があるから」と、飲食店の料理人も仕入れに訪れます。福地さんが冗談を言うので、店内から笑い声が止まりません。買い物客にここの魅力を尋ねると「やっぱり、ご主人とお話しできるのが楽しいのよ」と答えが。「うれしいねぇ」と照れながら、大きなみかんを3つもおまけしてくれる、名物親父でした。(H.K)
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ゴチまぐ!編集部
今回ご紹介するのは「ほや塩辛」です。「ほや」も「塩辛」もかなり好き嫌い分かれますが、これはぜひとも一度は試して欲しい逸品。
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編集: 寺坂直毅 岸田浩和 梅澤恵利子
ゴチまぐ: 関 裕作
スタッフ: 野瀬紗也佳
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